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君よ憤怒の河を渉れのまるまるのレビュー・感想・評価

君よ憤怒の河を渉れ(1976年製作の映画)
3.3
高倉健が亡くなった当時。
何かのニュースで言ってました。
高倉健は中国でも大人気と。
その番組で、中国の人の口々に上がってたのが
この「君よ、憤怒の河を渡れ」でした。
たまたま今日テレビを見てたらBS朝日でやっていたので、裏番組のオリンピックかブルースリーか悩んだ末、この映画観ました。
テレビでチャンネル悩むなんて久しぶりw

ハリソンフォード「逃亡者」のような筋立てで、
無実の高倉健が殺人の疑いをかけられ、逃亡しながら自らの潔白を証明していくという話なのですが、ツッコミ所が多くて、なかなか楽しかったです。


北海道の山中を逃亡してたら、突然、絹を裂くような女の悲鳴。
「助けてー!」
見ると、木のてっぺんに女がしがみついて、助けを呼んでいる。
その下には、なんと熊(着ぐるみ)ww
勇気あるわー監督w
こんなシチュエーション、マンガでしか見たことないw
全編こんな感じで楽しいですw
しかも、この女(中野良子)がイイとこのお嬢で、高倉健に窮地を救ってもらってからは、その権力と財力で逃亡者高倉を、見事すぎる手腕でフルバックアップ。
並のスパイじゃ、お嬢に歯が立たないでしょうホントw
高倉ピンチで東京に馬w
いったい、どれだけの情報収集力と海運力を持ってれば、あんな事できるんだろう?
妄想が膨らんで楽しいw

また緊迫した場面で繰り返し流れるBGMが秀逸というか斬新というか何というかで、クイズ番組のシンキングタイムに流れるような音楽w
攻めてるわー監督w
新しいものを生み出そうとする監督の生き様に涙。
中国で花開いてよかったですねー( ;∀;)

この異次元BGMと強烈な展開に、
とめどなく湧いてくるツッコミ魂w
これだけムチャしてても高倉健だからなんだか収まって見えるw
イイ感じにテキトーな昭和の演出が心地よい映画でした。
よかったです(^^)/


なぜ、この映画が中国でウケたのか?
こちらのブログの方が考察なさってます。
https://ameblo.jp/carodiario2009/entry-11072789932.html
全部、興味深い事が書かれてますが、一部抜粋(勝手にスイマセンm(_ _)m
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身の覚えのない罪を着せられた主人公が、自ら身の潔白を証明していくストーリーが、文革後の名誉回復が進んでいた当時の中国人民に共感を呼んだ。
また、主人公が悪を懲らしめる勧善懲悪のストーリーも支持された。
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なるほどー


「憤怒」
「君よ、憤怒の河を渡れ」に「ふんど」ってルビが振ってました。
「ふんぬ」としか読んだことなかったので調べてみたら、こんなの見つけました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1420086619
何か、歴史が少し透けて見えるようで楽しいw
タイムスクープハンター新シリーズやってくれないかなぁ…
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