茜

悪魔のえじき/ブルータル・デビル・プロジェクトの茜のレビュー・感想・評価

4.0
お手製感満載のチープな映像、素人感満載の俳優陣、ゆるゆるダラダラしたストーリー展開。
その割にハイクオリティで斬新な発想のゴア表現。
お世辞にも良く出来た映画とは言えないんだけど、無性に面白くてあっという間にラストまで完走しちゃいました。

外人3人が行方不明になり、後に彼らが撮影したと思われるフィルムが発見される。
しかし内容が余りにも凄惨だったため作り物認定され、彼等の捜索も打ち切られたという旨のテロップから始まる本作。
本当に展開が緩すぎて話の流れもまともに把握出来ず、鑑賞後「これどういう話なんだっけ」ってキョトンとしてしまった…。
そもそもあらすじの設定だと映像はPOVじゃないといけないと思うんだけど、初っ端からそんな設定すらブン投げられてて笑う。

ブリキの仮面を被った怪しい奴らがいっぱい出て来たり、後半からは中国人大活躍の忍者映画になったりと、さっぱり意味が分からん。
脱力感満載のアクションシーンはほのぼのしてるし、緊張感の欠片もない登場人物達はもはや微笑ましい。
今から殺されるかもしれないっつうのに、こんなに能天気で危機感のない表情と会話初めて観ましたよ。
「死ね!ラーメン野郎!」からの意味不明な走馬灯映像がツボりまくって爆笑した、ギャグ映画かて…。

でもそんな緩さと正反対に力と熱が入りまくったゴア!!!
初っ端から頸椎付きの頭部にときめき、汚ったない色の血糊・切り株・あばら骨・皮剥ぎ、挙句の果てには肛門にフック引っかけて腸を引きずり出すって何だそりゃ!
スプラッター好きの観たい物たらふく詰め込みました!って感じの過激な残酷表現だらけなのに、ストーリーは最高にアホっぽいもんだからバランス取れなくて笑うしかない。

自主製作ならではの夢と情熱いっぱい詰まった愛すべきバカ映画。
スプラッター好きならきっと観て損はない。ジャーマンゴア凄い!
茜