アキラナウェイ

ショーン・オブ・ザ・デッドのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

3.9
ずっーーと、GEOで目を皿の様にして探していたDVD。

普 通 に あるやーーん!!

コメディコーナーの「し」の棚に。

何ヶ月も何処を探してたんだ、自分…。

やっと見つけたエドガー・ライト初商業作品。
サイモン・ペッグ&ニック・フロストの黄金コンビ!まだ洗練されてはいないものの、其処彼処にエドガー・ライトらしさがあってにんまり。

ロンドンにある家電量販店の販売員ショーン(サイモン・ペッグ)は、無職で怠け者のエド(ニック・フロスト)といつもつるみ、パブで飲んでばかりの日々。恋人のリズに愛想を尽かされ、別れを切り出される始末。彼らがやけ酒を飲んで目覚めると街中はゾンビで溢れかえっていた。

ショーンが目覚める(覚束ない足取りはゾンビのそれを想起させる)→近くのコンビニまで買い物に行く→帰宅するまでの長回しシーンが素敵。ゾンビ大量発生のビフォーアフターをこの長回しシーンで表現するセンス。

長回し以外にも、短いショットを効果音と共に見せてくれる演出や、音楽に合わせてゾンビをボコスカ殴るシーン等、ホット・ファズやベイビー・ドライバーでも見られた技法がいかにもエドガー・ライト的で、すごく好き!

しかも、当初は街の異変に一向に気付かないショーンとエドよ。これってドリフの感覚。
「志村ー!うしろー!」ですよ。

最近は走る、重なる、雪崩れる、と芸が達者になってきたゾンビの皆様とは違い、動きは緩慢とした古典的ゾンビ達はホラー初心者にも優しい描写。

ゾンビ達がまったりしてくれている事で、バディものやラブコメ、はたまた親子愛など様々なエッセンスを挟み込む余地があって楽しめる。

ラストも捻りが効いていて、これはただのゾンビ映画に非ず。

ホット・ファズの評価を超えないまでも、ずっと探し求めていた映画が観れて大満足!