EDDIE

ショーン・オブ・ザ・デッドのEDDIEのレビュー・感想・評価

4.3
「やめられない止まらないショーンオブザデッド!」なんともクセになるゾンビコメディ。鑑賞後にまた観たいシーンがあって、すぐにNetflixでも見直しました。

ゾンビといえば、ホラー映画の定番。一度死んだ者が蘇り、生きている人々を見境なく襲う恐怖からいかに逃れるかとハラハラドキドキさせられるものです。
ただ本作はそのホラー要素を、アプローチを変えてコメディタッチにしたことが作品としての価値を上げたんじゃないかと感じた次第です。

本作は主人公のショーンが日々怠惰な生活を送りながら、大好きな彼女から別れを告げられるというところから始まります。
何よりも原因の大きな一つとして、ショーンに必ずついてくる友人エドの存在。デートする場所はいつものパブ。しかも友人エドもセットという状況に我慢できなくなった彼女はもう限界よと。
いやね、私は男ですけど、彼女の気持ちわからんでもないですよ。というか明らかにショーンがズレてますよと。
とはいえ本作の肝はこの部分ではなく、主人公の知らないうちに謎の感染が流行っており、ゾンビが街を埋め尽くすという状況に。そこで友人、家族と協力し合いながら、ゾンビから逃げ惑うといういかにもありそうな内容です。

しかしですね、ここのゾンビの存在に気付くまでの演出に舌を巻きました。家を出てから毎日同じルーティンで職場に通うんですけど、そのルートを一度見せて、ゾンビが出現した後にも同様のルートを見せるんですが、ここでのサイモン・ペッグ演じるショーンの動きに目を奪われ、そして笑いを誘われます。
もう語り出すとキリがないぐらいホラー映画の定番ゾンビを題材にした映画ながら、コメディに振り切っていることに満足。
そして、ところどころでクスリとさせてくれるわけです。

終盤クイーンの曲が流れながらゾンビと対峙するシーンがあるのですが、それがまた面白すぎて。
あとは友人エドとの関係性やその後の関わり方がまた面白いですよね。

2004年にイギリス公開して大ヒットした本作。色々と要因はあるのでしょうが、15年の歳月を経ながらも、それだけ日本公開に時間を要したことは勿体ないと感じた次第です。

笑えるシーンが多く、コメディとして大変オススメしたいものですが、されどゾンビ映画。たびたびグロいシーンもあるので、グロ耐性低い方はお気をつけくださいませ。
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