2007年加英のスリラー。広告マンのニール(ジェラルド・バトラー)と妻アビー(マリア・ベロ)は、娘をベビーシッターに預けて外出。車の後部座席に潜んでいたトム(ピアース・ブロスナン)から次々と無茶な要求をされる。
緊張感の高い展開だが、絶望的な時間を過ごしながら、終盤のニールの振る舞いに閉口。と思ったら、どんでん返し。ラストは消化不良。
原題は「Butterfly on a Wheel」。詩人アレキサンダー・ポープが書いた1735年の手紙の一節「Who breaks a butterfly upon a wheel?」(誰が蝶を車裂きにするのか?)から引用されている。この一節は、劇中でトムがニールに読ませる本にマーキングされ、ラストにも再び出てくる。「軽微な違反者に、誰が不釣り合いな罰を与えるのか」といった解釈もあるようだ。本作のタイトルは地域によって異なり、米国向けは「Shattered」(粉々にされた)、欧州向けは「Desperate Hours」(絶望的な時間)。
