ねこたす

奇人たちの晩餐会 USAのねこたすのレビュー・感想・評価

奇人たちの晩餐会 USA(2010年製作の映画)
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リメイク元のフランス版「奇人たちの晩餐会」も合わせて読んでもらえれば幸い。

2015年を賑わせた、フォックスキャッチャーおじさんと、アントマンおじさんが共演しているなんともナイスな作品。

リメイクとは言っても、大きい設定だけ借りて話の筋は大きく変わっていると言っても過言ではない。
フランス版では、ハイ・ソサエティの金持ちが身動きが取れなくなり、頼りたくない相手に頼ったり、そこから起こるドタバタが楽しいワンシチュエーションコメディだった。

さすがハリウッドリメイクというところ、そんなのおかまいなしだ。主人公は出世したいサラリーマン。出世したきゃ、晩餐会で結果を残してみろと上司の指令。割と最初から晩餐会に対しては趣味が悪いな~と思いつつも、結婚したい恋人の地位に追いつくために、しょうがなく参加しようとする。

驚くのが、腰痛は早い段階に克服されてしまって、色々な場所へ赴く。確かに携帯電話が登場した現代であると、固定電話を巡るやり取りは成立しない。まあ一つの場所でうだうだやっているよりは、そちらの方が分かりやすい…か?

フランス版が舞台劇を映画化したことによる会話劇を楽しむ映画だとしたら、こちらは視覚的な笑いを重視している。どちらが良いかは好みによるだろう。
個人的な意見としては、やや低俗な笑いになってしまっているなという印象。スティーヴ・カレル演じる奇人のバリーが、好奇心が鼻につき改悪されてしまっているように感じる。
(でもこういった笑いを低俗だと言い、高尚な会話劇を楽しみたいなんて言ったらまさに鼻につくフランス人のようだ…笑

良くも悪くも説明的なのだろう。コントが好きな人間からすると、説明されない部分を想像したりするのが楽しかったりする。フランス版では描かれない晩餐会の様子など。

奇人の趣味が分かりやすい剥製のミニチュアになったのもそういった理由がありそうだ。物語的な意味を与えやすい。箱庭を使った演説は、確かに良い話になっている。

というわけで好みによりこの2作品の評価は分かれるだろう。仏と米でどういった作品が受けるとされているかを感じるのにも、両作品を比較する楽しさがある。