このレビューはネタバレを含みます
見世物小屋の座長をしている人殺しの話。
ジョン・ウォーターズ作品という事で、かなり警戒して見始めたのですが、『ピンク・フラミンゴ』と比べると、悪趣味要素は控え目。
冒頭の見世物小屋と教会でのロザリオセックス、そして終盤の内臓食いちぎりシーンくらいでしょうか。(ロブスターは悪趣味なの?)
わりと台詞だけで進行するシーンも多く、キリスト教を揶揄するシーンもあったりと、映画らしい映画になっている印象は受けました。
とはいえ、チープな撮影や演出、稚拙な役者の演技など、素人感満載のクオリティーである事は確かですし、そんな映画は世の中にごまんとあるわけで、特にこの作品が秀でてる様には感じなかったかな。
並みの監督なら「次作はもっと予算とクオリティーを上げよう!」と考えると思うのですが、ジョン・ウォーターズは「もっと悪趣味度を上げよう!」と考えたわけで、そこが彼の賢い部分であり、クレイジーな部分ですね。
ディヴァインの人殺しという設定だったり、『ピンク・フラミンゴ』で見掛けた俳優が出演していたりと、『ピンク・フラミンゴ』と通じる部分も多いので、前哨的な作品として見るのも面白いかもしれません。