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緋色の街/スカーレット・ストリートのcatmanのレビュー・感想・評価

5.0
1945年公開。これまたフリッツ・ラングによるサスペンス/ノワールの傑作であった。今回は社会派ではないんだけど、やっぱりテーマの普遍性が高いので現代目線でも十分楽しめる。奥さんに冷遇されている世の中年男性は特にシビれるはず。主人公に同情を禁じ得ない。想像です。
ラング作品は古典ながらヒロインがモダンな美人なのも良き。ヘアメイクや衣装がハイセンス、本作のジョーン・ベネットもすこぶる奇麗で、粗暴なヒモ野郎に溺れるビッチキャラも最高。実直な小市民オヤジを演ずる主演俳優の味わい深いルックスと繊細で情感豊かな芝居も見事。ライティングやアングルが全編に冴えわたる撮影の効果も素晴らしい。
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