平沢智萌xxxネタバレ気味注意

キャタピラーの平沢智萌xxxネタバレ気味注意のレビュー・感想・評価

キャタピラー(2010年製作の映画)
1.0
はっきり言って内容は全くない薄い作品でした。
これで反戦を詠おうという事自体が馬鹿にしてると思った。
(というより「反戦」と思って見てはいけないと思う)

この作品で大切なのはドラマ部分では決してないです。
ドラマ部分は本当になにも無いです。
伝わってくるものもないし、なにも感じない。
内容がないから見せるものも薄っぺらい。
やりたいこと、見せたいこと、表現したいことは分かるよ。
でもそれが「反戦を詠ってます」と言えるかというと否。

この作品で大切なのはドラマ部分の途中途中で挿入される
当時の映像が最大限重要視すべき映像です。
見たことないし、映像の視点的に
たぶんアメリカから解禁されたばかりの
アメリカが保有していた戦争時の映像だと見受けます。

そしてエンディングの反戦歌。
なぜこの歌?
このドラマ作品に、なぜこのヒロシマの歌を持って来るの?
ましてや子供自体だって出てきてない作品なのに
「反戦歌」というだけで全く意味の繋がってない歌の採用。

反戦を訴えたい気持ちは充分に分かる。
だがあまりにも稚拙すぎる、安易すぎる。
それらの安易さや稚拙さが
逆に反戦を馬鹿にしてるようにしか見えなかった。
戦争に対しての苛立ちではなく、
ここまで色々と優秀な素材が揃っておきながら
こんな稚拙で低俗な作品にしか作り上げられなかった
監督や作品自体に対しての怒りしか込み上げてこなかった。
悪いけど、心底の苛立ちしか俺は残らなかった・・・・・・。

せめてなにかしら繋がる一本がドラマにあれば良かったのに
そんなことはないだろう、と期待しながら見ていたから
余計にガッカリ度は高かった・・・。

妻。気持ちは分かるが単にヒステリックなだけ。
躁鬱激しすぎてむしろ妻が狂いすぎて
人物としての一貫性が全くなさ過ぎて気持ち悪い。
軍神。とりあえず人物の筋は一本通ってたから分かる。
ただ敵地で女性を犯した後に殺して、・・・それからどうした?
狂っていく家庭を描くかと思えばそうでもない。

見せたい部分、見せたいモノが一体なんなのかが
作品として根本的にぶれすぎてる。まとまっていない。
大体、この映画を「何に向けて発信したいのか」が分からない。
諸外国に対しての発信には思えない。
諸外国には日本軍のレイプや体たらく等の悪い面を見せてるし・・・。
むしろ日本国内に対しての発信に見える。
しかし日本人は戦争をしない。

どちらにせよ総合的にあまりにも酷すぎる完成度の映画だった。