おかみにゃん

キャタピラーのおかみにゃんのレビュー・感想・評価

キャタピラー(2010年製作の映画)
3.0
2011/6/3
「戦争という過ちを、2度と犯してはならない」という単純な反戦映画としてはくくれない映画。
「軍神様の奥様」というプライドだけで生きることは無理だった妻。
「軍神」と崇められることにわずかな優越感を感じることだけが生きがいだったが、
最後は良心に押しつぶされ、人間の最後の尊厳を求めた夫。

反戦という要素より、人間の生と性という要素を強く感じた。

いちばん反戦を感じたのは、最後の元ちとせの歌だった。
あれは悲しい歌だった。

それにしても寺島しのぶの演技は凄い。
声にならない溜息とか、心で「チッ」って言ったに違いない空気の醸し出し方が素晴らしい。

星3ツは、同じようなシーンが繰り返されるから。