茜

ブラッド・フィースト 血の祝祭日2の茜のレビュー・感想・評価

3.5
続編があったとは知らなんだ。
H.G.ルイス監督が30年ぶりにメガホンを取った作品らしいけど、そんなブランクも物ともしない相変わらずのグチョグチョっぷりが素敵。

かつてエジプト女神に魅入られ猟奇殺人を起こした料理人の祖父、彼の店を相続した孫が店内に放置されていた女神像を見つけてしまい、祖父と同じく次々と猟奇殺人を犯していく。
この猟奇殺人犯とそれを追いかける刑事のドタバタが延々と続き、合間にH.G.ルイスお得意のスプラッターが挿入される。
初めてルイス監督の作品を観た時は、やっぱり時代もあってグロ描写は相当チープに感じたけど(それはそれで好き)、本作は2002年製作だけあって流石に技術は進歩してる。
耳をグチャグチャかっぽじったり、目玉をえぐり取ったり、臓物デロデロ等の過激表現も確実にリアル寄りに生々しく進化してました。
明らかに作り物なシーンも勿論あるけど、血の質感や臓物のブヨブヨ感、30年ぶりの監督作でありながら衰えを知らない残酷表現は素晴らしいの一言。

ただお話自体は非常に緩くて適当、言ってしまえばくだらない(笑)
BGMのセレクトが絶妙にズレてて笑えるし、諸悪の根源であるエジプト女神像はハリボテ感満々だし、次々と殺される美女たちは必ず死ぬ前におっぱいポロンする。
オマケに配給がJVDと来たもんで、殺人犯を追う若いイケメン刑事が吹替ではイキり関西弁になってるもんだから余計ギャグ路線に…。

でも最後まで笑って観れたのは明らかにJVDのポンコツ吹替のお陰で、これがなかったらダラダラした展開に途中で飽きてたかもしれないなー。
意外とH.G.ルイス作品とJVD吹替って相性良さげだから、他の作品にもこのポンコツ吹替あててみて欲しい…「2000人の狂人」とか絶対面白そう(笑)
茜