みわたり

縞模様のパジャマの少年のみわたりのネタバレレビュー・内容・結末

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

衝撃のラストということで借りてみたが、思っていたものとは質の違う衝撃だった。言葉が出ないとはこのことか。義務として半ば言い聞かせるように仕事を遂行する父、ユダヤ人を避けながらも同じ人として扱う母、教えられたことを盲目的に信じる姉、直接的な接触のなかでユダヤ人が自分となんら変わらないことに気づくブルーノ、うまく言葉にできないが、この関係性が絶妙な気がする。終盤にかけて嫌な予感が膨張していき、きっとどこかで助けが来るだろうと思う一方で、どうあがいてもバッドエンドにしかならなさそうだという諦めもあった。戦時下の残酷な行為を、直接的な描写なしにうまく伝えていると思う。
またテンポの良い脚本で、全く飽きることがなかったばかりか、展開に釘付けになってしまった。
本当にうまく言葉にできないが、深い映画を見たいという人には一番にオススメしたい。
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