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縞模様のパジャマの少年のSQURのレビュー・感想・評価

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
3.0
大人たちの嘘に気付いていき段々と世界の構造を理解していく
小さな嘘をついてその後に反省してやり直す
そういった誰もが体験するような少年から大人への成長過程が、しかし戦争の中にあっては取り返しのつかないものになってしまう、といった残酷さ
ラスト15分くらいまではそういった戦争の中での少年の成長物語として観ていてよく出来ているし、少年の演技も上手い、と思っていたんだけど、ラスト

流石に唐突過ぎてもはやブラックジョークとしか思えなかった
虐殺されるユダヤ人と虐殺するドイツ人といった歴史上の事実として消化されつつある大量虐殺を、その主体と客体を変えることで(台詞が英語なのにもそういった意図がある?)改めて、それは歴史上だけではなくいついかなる時にも起こりうる人間の悪性であるとして描き直している、と読み取れなくもないけれど
しかしそういった"悲劇"的結末に至るまでの道筋があまりにも偶然に頼りすぎているため、教訓としてよりもブラックジョークとして感じられてしまった
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