少年のビー玉のようなブルーの無垢な瞳…有刺鉄線越しに見つめるのはユダヤ人収容所に暮らす同い年の少年。
第二次世界大戦中のドイツベルリン。軍人の父が田舎の街に異動。8歳の少年ブルーノは母と姉と共に引っ越す事になる。
冒険好きな少年は、家から少し離れた場所に不思議な農場を見付け、縞模様のパジャマを着た少年シュマールと知り合う。
もうそこから悲劇を予感して目が離せなくなる。わかってる…2人の先にあるのは残酷な運命だと。
気持ちがピュアな少年だけに、抱く疑問が素直過ぎて余計に辛くなる。
人間が人間を動物のように扱う悲劇…何が優性で何が劣性?そんな事同じ人間が決めるの?そもそも民族に優劣なんかないよ。
くたびれた縞模様のパジャマ…それを着ることによってさらなる悲劇が少年達を待ち受ける。
数々の印象的な場面に息が止まりそうになる。
ブルーノの傷の手当をした下働きのユダヤ人アダムに、母が躊躇しながらもお礼を言う場面。
アダムがドイツ人将校のグラスに注ごうとしたワインをこぼしてしまったその瞬間。
盗み食いをしたと責められるユダヤ人少年シュマール…食べて良いよと言ったはずのブルーノは知らん顔をする。
すべてが悲劇へと繋がる…優しさがあだになり、容赦ない運命が少年達を襲う。ラストは呆然として涙も出なかった。
繰り返したくない争い。忘れたいけど忘れちゃいけない悲劇。もうやめよう…あんな悲しみを味わうのはもう終わりにしよう。
優しい母親役の女優さん…どこかで見た人だ…誰だろう?見ている間中気になってた。
見終わって調べてみたら、TVドラマ"ベイツモーテル"の怖い怖いお母さん…さすがです!女優さんって化けるよなぁ(´⊙ω⊙`)