アラサーちゃん

グッドナイト・ムーンのアラサーちゃんのレビュー・感想・評価

グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)
3.5
🎦
「グッドナイトムーン」
若手の女性カメラマンとして活躍するイザベル。年上のルークと結婚を前提に同棲している彼女は、彼と前妻との子アンナとベンに振り回されながらも仲良くしようと奮闘しているが、子どもたちは前妻ジャッキーを慕っており、懐いてくれる気配は全くない。見兼ねたルークはイザベルとの結婚を決意し、ジャッキーに打ち明ける。ところが、ジャッキーもとある大きな秘密をルークに打ち明けようとしていた…。1998年、米。

原題が「stepmom(継母)」という可愛さの欠片もないタイトルなんですが、「グッドナイト・ムーン」、コレ、いいよね。絵本のタイトルなのかな。 
印象的なシーンもいくつかあってよかったし、曲もいいね。歌いたくなる。「aint no mountain high enough」か。

イザベルとジャッキー、両方に心惹かれる部分があって、イザベルに共感させられたと思ったらジャッキーに共感し、次はイザベルに同情し、とふたつの間を行ったり来たりの感情移入は、正直とても疲れた…
ふたりとも主役だから、どちらの感情も大切にするのはわかるけれど、どうしてもどちらかに観客の共感を持たせると片方が悪役になってしまう。

ここらへんどうにかならなかったんだろうか。
せめてこの行ったり来たりをもう少し減らしてくれないだろうか。

そんなプロットにイラッと来てしまうも、アンナとベンの可愛さにころりとやられてしまってどうでもよくなる。
マジックに夢中のベン、男の子にいじわるされて立ち向かうアンナ。もうううう可愛い〜◎ そして子ども特有の純粋さが大人たちの痛いところをつくんだよね。
ある日「大嫌い」という言葉について子どもたちに諭すジャッキー。後日、彼女がイザベルのことを敵対心むき出しでくどくど言っていたら、純粋なベンが言う一言。
「ママ、ぼく、イザベルのこと嫌いになろうか」
これはジャッキーじゃなくともグサッとくるんじゃないかな。大人の恥ずかしい部分を見ている子どもたちの無垢な心の美しいことよ。

ジュリア・ロバーツはなんとなく苦手なんですけど、少しは苦手意識払拭できたし、スーザン・サランドンの熟した演技もとてもよかったです◎