フライ

駅 STATIONのフライのレビュー・感想・評価

駅 STATION(1981年製作の映画)
3.9
警察官としての実直さや責任感の強い人物像が高倉健とハマっていてとても良かった。
高倉健が素晴らしかったのは勿論だが、周りを固めるキャスト陣も定番メンバー含め最高!更に高倉健と組んだら最高の降旗康男監督や脚本倉本聰などキャスト以外も見ただけでワクワクしてしまうメンバー。
警察官、英次を中心に3人の女性を主題にした内容は男にとっての拠り所や別々の衝撃と悲しさにとても心が痛んだ。更に家族や友人、警察仲間とのやり取りは何とも言えない苦々しさや北海道の美しさと冬の寒さを感じる景色、昭和の懐かしさなどもありずっしりと心に重くのしかかるようだった。特に終盤の倍賞千恵子演じる桐子との別れのやり取りは、言葉はほぼ無いが高倉健の表情だけで色々な思いが伝わって来てこの映画の切なさを表しているように思えた。
色々な人達の心情を表した内容は生々しく痛々しい部分もあるが、それ以上に素晴らしく感じたし、感動した。
終始寂しく重い内容だが、所々挟む笑いが何とも言えず、特に武田鉄矢との一瞬の絡みが最高でとても印象に残った。
高倉健作品の中でも好きな映画の1つ。
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