くわまんG

クレイジー・ママのくわまんGのレビュー・感想・評価

クレイジー・ママ(1975年製作の映画)
4.0
これは女版『ヒート』!A級を凌駕する超B級!クレイジーなオカンの軽妙射殺を楽しむ映画ではないのでご注意!

みどころ:
背ではなく口で語る女の生き様
男みたく熱し過ぎない美徳
物質主義批判と懐古趣味
BBL

あらすじ:
アタシゃシーバ、床屋の女主人さ。貧しいお客からは代金をとらない、それがウチのモットーだよ。お上は強きを守り弱きをくじくクソ国家だからね、アタシらだけでも慈しみ深くなくっちゃねえ!
…あ、でもお金も大事。てなわけで強盗するよ!メルバ(娘)、シェリル(孫)、使えそうな男引っかけてきな!女の底力、見せてやんなぁあああ……!

爆笑ドタバタで幕を開け、ならず者達のロードムービーで繋ぎ、悲しき別れで急転直下、それでもたくましく生きる女達で結ぶ、思いのほか胸熱な物語。全体的にチープでバカやってるんだけど、「俺の屍を越えて行け」的な辛さがちゃんとあるのが素晴らしい。「人生で一番大事なのは慈悲。それともう一つ、自分の力で生きることよ。」と、女性ならではの現実的な遺言も印象的でした。

あと、本作品にもあるんですよ、BBL(BOY&BBA's Love)が!いやはや、恋は盲目ですな!彼にとって“80歳”なんて“ボブカット”くらいの特徴でしかないんでしょう!ん~徳が高いぜ…笑

ジョナサン・デミがロジャー・コーマンの弟子と知ってビックリ。さすがは御大、ご慧眼に感服であります。