ヒロ

その女を殺せのヒロのレビュー・感想・評価

その女を殺せ(1952年製作の映画)
4.6
真珠のネックレスが千切れる不吉の暗示はチープ過ぎるが嫌いじゃないし、カメラが蹴られるアクロバティックな喧嘩のシーンは速攻で巻き戻した、うるせぇガキが点と点を軽やかに結び、汗臭そうな使えねぇデブが微笑みのデブへと転生する、その極め付けは外と内を結びつける二重反射なる高等技術。列車というギミックを最大限に有効活用して緊張感を持続させるのはもちろんの事、出てくる人物を余すことなく利用してストーリーを推し進めていくこと70分、颯爽と去っていく2人の姿には興奮すら覚える。さっきのレビューで無駄がなくて味気ないとか言ってすいません、ノワールには無駄なんか要らんかった。無駄が必要なのは人生だった。

2020-31
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