イチロヲ

食人族 VS 首刈族のイチロヲのレビュー・感想・評価

食人族 VS 首刈族(1986年製作の映画)
4.4
18歳の誕生日を迎えた英国人の少女が、アマゾン奥地で農場を経営している両親を訪ねるのだが、意図せずして原住民族の襲撃に遭ってしまう。英国に戻った少女が自らの実体験を赤裸々に語るという、フラッシュバック方式を採用している作品。価値観がまったく異なる未開人の生活様式を明かしながら、如何にして少女が順応していったのかを描いている。

刺激的な邦題がつけられているが、実質的には都会人の少女と未開人の少年のラブ・ストーリー映画。

グロシーンはかなり控えめであり、作り物感MAXのゴア描写がちょっとだけ映像に登場する程度。また、未開人の生活に取り込まれるという展開のため、ヒロインがヌードになるが、とくにエロスは感じられない。

心惜しいのは、グロテスク描写の特殊メイクがオモチャにしか見えないところ、民族音楽の演奏シーンを劇中音楽で吹き替えているところ、片言の英語を話せる人物がご都合主義的に登場するところなど。

都会人の蛮行と比較させて、「どちらのほうが野蛮に見える?」という問題提起に落とし込む手法は、きちんと定石を踏んでいる。主人公によるリベンジ要素もあるため、クライマックスは、とにかく気分が上がりまくる。

いわゆる「タイトル詐欺」にあたる作品なのだが、決して駄作というわけではない。良い意味で期待を裏切られるパターンの良作。私は嫌いではない。