かじられる

ル・アーヴルの靴みがきのかじられるのレビュー・感想・評価

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)
4.2
そそとした感動がぽろぽろと。

地位や身分に囚われず、
偏見や情報に惑わされず、
ただ手を差し伸べる美しさよ。

たとえ貧しくとも二輪の花を捧げる、豊かなる夫婦の愛よ。

あらゆる虚飾を取り払った心の温もりだけが、闇夜の灯火のようにゆっくりと映える。

見えるものには見えるだろう。
集うものは集うだろう。

静謐で折り目の良い行いが今日も世界をかろうじて救っている。

ただ脚元に広がる、呼ばれないだけの奇跡。

光あらば、今ここに。
かじられる

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