ひろせ

川のほとりのおもしろ荘のひろせのレビュー・感想・評価

川のほとりのおもしろ荘(1979年製作の映画)
4.2
スウェーデンに来て10ヶ月がすぎた今、スウェーデンの映画には結構名作が多いということにようやく気付き、最近はなるべくたくさん観るようにしています。

ヴァルボリ(スウェーデンの春祭り)のシーンから映画が始まります。
第一次世界大戦の時期が舞台とは思えない平和さ。
ユニバッケン(架空の街)に住むマディッケンという裕福な育ちの少女が主人公。父は雑誌の編集者で社会主義者。母も父と同じような思想を持っていて、メイドのアルヴァを貴族のパーティに連れていって階級主義的な市長と対立したりします。
昔の厳しいスウェーデンの学校の様子や、分け隔てなく接する子どもの世界でも大人の世界でも存在する厳しい貧富の差が描かれています。
いじめっ子のミアの貧困も見ていて本当に辛い(お昼ご飯を食べられなかったり、先生の財布を盗んでシールやチョコレートを買ってみんなに配ったり)けど、最後にはマディッケンとお友達になれてよかった。
酔っ払いのニルソンおじさんがチャーミングで面白い・・・笑。
マディッケンのモデルは銀行員の裕福な家の子どもで、農家育ちのアストリッド・リンドグレーンのお友達らしい。
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