突撃!O・Cとスティッグス/お笑い黙示録のネタバレレビュー・内容・結末

「突撃!O・Cとスティッグス/お笑い黙示録」に投稿されたネタバレ・内容・結末

イケメン高校生コンビの夏休み、と聞いたらキラキラした青春ものを連想しだちだが、コンビが極右保険屋の一家に嫌がらせをしまくるという、いつものアルトマンタッチであった。

いつもの、と言いつつも、本作のカオスさは特に極まってると思う。まず、会話が根本的に成立してないし、主人公のボケたお爺ちゃんのキャラ(最高)のお陰で、アルトマン特有の“同時に人が別々に喋る”演出によるカオス感が増幅されている(笑)

カオスながらも保険屋をプールにぶちこむラストはカタルシスあり。
ベトナム帰りのデニス・ホッパーがワルキューレがかかるなかヘリで助けに来る悪ふざけも最高だし、アルトマン級の監督なら金かけてここまでやりたい放題やれるんだね~って感じ。
面白かったです。
ザ・夏映画PART2!バッドチューニングでお馬鹿な内容の、青春ドタバタ&パロディの珍作。監督は、ハリウッドの奇才、ロバート・アルトマン。
 ロブスターとキング・サニー・アデが大好きなOCとスティッグスというお馬鹿高校生のコンビが、地元の保険会社を営むブルジョワのシュワブ一家に、様々ないたずらをしかけていく。何でシュワブにここまで異常に執拗するのか、理由はあんまり明確に示されないが、職員室での場面から、OCと一緒に暮らす元刑事の祖父(決まって事件現場のグロい話ばっかりする!)への年金が足りないからだと思われる。そして、シュワブ一家は典型的な「保守派」の米国人であり、俗物(ドケチで頑固な親父、隠れて飲酒する妻、エロ本ばかり読むマヌケな息子、新婚ほやほやの長女レノーラと東洋人の花婿)であるからだろう。
 このOCとスティッグスの、一夏の馬鹿騒ぎ話と言ってしまえば身も蓋もないのだが、実際それが延々続くのだから話は早い(笑)
 脇を固める連中も、そろいもそろって曲者ばかりがたくさん出てくる。ゲイの演劇教師、セクシーな保健婦さん、演劇狂いのスティッグスの母と保健婦と不倫している父。そして、何よりも、デニス・ホッパーがベトナム帰りのイカレた軍人(ヤクを栽培し、大量の武器を所持)役で出てきて、『地獄の黙示録』のキルゴア中佐よろしく「ワルキューレの騎行」のBGMでヘリに乗って颯爽とやってくるところが、この映画の白眉!『スウィート・スウィートバック』の監督でブラック・エクスプロイテーション映画の父、メルヴィン・ヴァン・ピープルも印象的な役で登場する。
 タイヤを浮き輪にしてメキシコまで川流れで行ったり、シュワブ家のプールにあばずれ二人と忍び込んで戯れたりと、途方もない馬鹿なことばかりするが、OCとミシェルとのロマンチックな恋愛シーンや、終盤に少し切ない展開も用意されていて、油断できない。
 いわゆる「痛快系」の笑える映画ではなくて、ゆるゆるのコメディなので、乗れない人もいそうだけれど、それでもラストのハチャメチャな展開は、映画を観る面白味がたくさん詰まっている。偏愛作。ビール片手に観る映画。