O次郎

刑事キャレラ/血の絆のO次郎のレビュー・感想・評価

刑事キャレラ/血の絆(1977年製作の映画)
4.0
国内未DVD化のVHS良作。
フランスミステリー映画監督の巨匠クロード=シャブロルの脚本・監督作品。彼の監督作品のミューズたるステファーヌ=オードランもチョロっと出ている。

雨の夜の殺人事件。被害者の二人の少女のうち殺されたのはひとりで、犯人に襲われながらも逃げ切ったパトリシアは警察に飛び込む。担当刑事のキャレラは彼女の証言を元に捜査をするが、中々犯人を特定できず、一方でその証言の矛盾が明らかになっていき…。

問題の雨の夜の現場で何が起こったのか、刑事が一つ一つ謎を解き明かしていく展開にぐいぐい惹き込まれてあっという間に90分尺が過ぎていく。
非常に上質な心理劇で、最後に題名の意味が判り、渦中の少女を中心とする物語であったことが判る。

シャブロル作品は多々有れど、日本ではソフト化や配信の機会に恵まれないのが玉にキズだなぁ。
O次郎

O次郎