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アナザー プラネットのkaoripeaceのレビュー・感想・評価

アナザー プラネット(2011年製作の映画)
3.5
SFという器に踞る人間の葛藤を描いたドラマ。
これはSFという名を借りてはいますがSF色強くないんだよね。
って書いてるとマッドガンズ思い出しました。
あれもSFより人間ドラマ西部劇でしたもんね。


特筆すべきは第2の地球が空に浮かぶシーン。
青空と雲の波にぷかーんと浮かぶ複製された地球はとても美しい。

さて、物語の大筋は至ってシンプルで、若気の至りにしては大きすぎる罪を背負った女性が相手に謝罪したい、でもできない、あぁ気付いたら謝罪すべき相手と深い絆で結ばれてしまった・・・的な話です。
そこから第2の地球へ行くという話になるんですがね・・・
ラストシーンは複製された男並みに「はっ!?」ってなってしまったけれど、複製された男よりはまだ理解しやすいと思います。
ハッピーエンドともバッドエンドともとれるけれど・・・私はちゃんと罪を受け入れた第一の彼女の決断こそがハッピーエンドであると思いたい。


ぶつ切りのように終わるあのラストが個人的に好きです。
「はっ!?」スパーンっ!はい終了!
みたいな勢いの良い締めくくり方。
あれってSFだからこそ生きてくる演出かなぁと。
これが普通の人間ドラマだったらきっと美しい空でも映して終わりなんでしょうよ。
それをもうひとつの地球があるっていうSFの設定を活かして、ただ美しくは終わらせねぇぞっていう心意気が効いてるわけですな。



映像はとてもおされでカメラワークもどうだおされだろう感を若干感じなくもないですが、雨の日の妙に陰鬱でいて、それでも沈みきらない浮わついた気持ちにぴったりな一作でした。