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ズーマ/恐怖のバチあたりのhorahukiのレビュー・感想・評価

ズーマ/恐怖のバチあたり(1987年製作の映画)
3.6
バチが当たるぞ!!

土中から発掘された太古の巨大寺院の中には「蛇」が眠っていた。調査隊が扉を開いてしまったがために蘇った超人的パワータフネスを持つ蛇人間ズーマと、調査隊隊長家族との19年に及ぶ因縁の対決を描いたフィリピン産ホラー映画。

すっごく好きなやつでした!
ズーマ先生のビジュアルがサイコーに好きなんだけど、フィルマの画像ないのが残念…。

復活したズーマ先生はひたすらに処女の心臓を狙う。ドラキュラにとってのレンフィールドのような召使いの女性を使役し、処女を人通りのない暗い通路に誘導しては殺しまくってる。この殺し方が結構エグくて、自慢の怪力でもって女を持ち上げて、生きたまま腹を割き心臓を抉り出す。殺す前に必ずオッパイポロリさせるという、ズーマ先生の謎の拘りルーティンには笑いました。

どうやって処女を見分けてんの?って疑問が出てきそうですが、ズーマ先生は処女を嗅ぎ分ける能力があるとのこと…ふ〜ん。

暴れまわる最強超人ズーマ先生を色んな手を尽くして退治する展開になるんだろうな〜と思ってワクワクして見てたら、30分くらいでアッサリとズーマ先生が居なくなって、ズーマ先生の子種が色んな女の体内を転々とするお話に。そしたらまたまたズーマ先生出てきて、今度は自分の赤ちゃんに噛まれちゃって、その毒でズーマ先生がおネンネしちゃうというアホ展開。そっから19年間グッスリ寝ちゃうズーマ先生ロングスリーパーすぎるわ。

ちなみにズーマの赤ちゃんはガレマ(ズーマと人間のハーフ)という名前をつけられ、調査隊隊長の主人公フィリップとイザベラ夫妻に人間として育てられていて、19歳になったガレマは父であるズーマの復活を知り単身ズーマに挑むというのが中盤以降の展開。ガラッと変わりすぎて一本の映画の前後編を一気に見てるような感覚になりました。

〇〇年前に置き忘れた過去の因縁を果たすというのは『イット』のようだし、あちらの90年版は3時間くらいあったけど、本作もフィルマに90分って書いてたから油断してたら、2時間20分あるというね。流石になげぇよ!

地味に演出うまいところが所々にあって、中でも誘いを断ったイザベラの元をまっすぐ歩いて去っていく召使いが画面奥まで行き見えなくなったと思ったら、そのまま「何か」を引き連れこちらにゆっくり歩いて戻ってくるところを捉えた長回しは好きだったし、黒い影が絶妙な加減でズーマの全容を覆い隠してるのも好きでした。大勢の武装した市民を圧倒的パワーで次から次へと薙ぎ倒していくとこも面白かったです。

正直ポンコツ極まりない作品なのですが、全く嫌いになれない愛すべきZ級でした。続編も見てみたいけど、見る方法がわかんない^^;
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