Jeffrey

田舎司祭の日記のJeffreyのレビュー・感想・評価

田舎司祭の日記(1950年製作の映画)
3.5
‪ ‪「田舎司祭の日記」‬
今までブレッソンのBDはIVCから発売されていたが、ここに来て角川から「田舎司祭の日記 」のBDが発売される。この調子でたぶん悪魔が、抵抗、ブローニュの森の貴婦人たち、罪の天使たちもBD化望む…後既に発売されているB.バルドー主演の素直な女に引き続きヴァディムの「戦士の休息 」がBD化された。
‪冒頭、北フランスの寒村。日記を捲る。黒服に身を包む男。二人の男女、教区、自転車、病。一人称で語られる、ランプを手に教会へ、祈り、孤立へ…本作はR.ブレッソンの長編3作目に当たり、J.ベルナノスの小説を映画化した作品で難病と共に理想主義を掲げた若い司祭の日記から映‬される絶望感漂う一作で、禁欲な生活をブレずに行う新任司祭を町の人々は不満を持つ。活発に彼を誘惑する少女、複雑な事情を持つ娘、苦しむ夫人と様々な問題を抱えた人物が現る。本作を観れば如何にスコセッシのタクシードライバーの主人公トラビスが本作の司祭と似ているかが分かる。きっと脚本家が気‬‪にいっていたのだろう…この問題が加速して行く展開と孤独な監督ブレッソンそのものが描写されてるかの如く孤立する司祭が痛ましい…如何に生真面目な性格が周りを怒らせ不満、鬱憤を与えるか…3作目にして独自のスタイルを築けたブレッソンの名作だ。ほぼ素人役者を起用するのは本作から続く伝統だ。‬
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