イングマール・ベルイマン『鏡の中の女』(1975)
愛は死をも包み込むー
そこにあるものを、あるとする。
痛みを、痛いと思う。
離れていくこと、別れていくこと、それを受け入れて、じっと動かない…
自分の中にあるグロテスクな感情が、グロテスクなまま表現される。その毒性をポジティヴに捉えることは絶対にしない。自分の中に確かに存在する邪悪で不純な気持ちに向き合う「鏡」、原題のFace to Fac…
>>続きを読む孤独と死への恐怖を胸をえぐるように描く作品
「誰かの出会によって実在できますように。」
私の声は他人には理解できず恐怖に陥ることもあるかもしれない。
叫び続け生きていれば、誰かとつながれるかもしれな…
ちょうど精神分析でクライン派の本を読み漁っていたので、逆転移ものの映画をベルイマンがやっていたとは!と鑑賞。母親の佇まいが心霊映像の背景のそれなのが怖いけどちょっと滑稽。
性加害を受けそうになったこ…
マリアという回復が難しい患者を担当する精神科医のエニー(リヴ・ウルマン)の物語。
原題(英題)『Face to face』通り、次第に精神を病んでいく彼女が過去のトラウマ(祖母や両親との関係)と自己…
心の奥底の悩みに苦しむ人の姿をここまで切実にカメラに収めて、ものすごい緊張感で映画全体を構成していくのはすごい。夢のシーン含めてただごとではなかった。
ただ、主人公が老婆の幽霊を見てしまい、睡眠薬を…
怪作でも異作でもとりあえずなんでもいい、ベルイマンは化け物を作ってしまいました。
昨日観たので少々忘れたところはあるが、作品としての破壊力とキャラ、ストーリーに対する繊細さは次元が違いました。リヴ…