あもすけ

仁義の墓場のあもすけのネタバレレビュー・内容・結末

仁義の墓場(1975年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

社会の枠どころか裏社会の枠からもはみ出してしまう個の、塞ぎかたと一瞬で弾けるように暴れる強烈さが焼きついた。
刻まれた仁義、彼のなかで彼なりの仁義があって、ヤクザ社会で生きていく上での広い視野での仁義とはまた別だったのだろうか。求めるものが大きすぎて、ずっと飢えたままさまよっているみたいだった。
クスリに手を出してから拍車がかかったようにもみえるし、求める気持ちの行く先が見つかって、ちゃんと手に入るもの、として定まったようにもみえた。思考が奪われてしまっていた。病気で寝込む女の隣でかき混ぜているのが、女のための薬だと自然に思ってしまったから、衝撃だった。
墓場の前の場面、そして最後の血飛沫は凄かった。壁に刻まれた文字、そして墓石、自分の感覚ではほとんど捉えきれない人生ごと見せつけられて、当てられてしまった。
あもすけ

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