劇場でリマスター版公開してたがなんとなくスルーしてしまったSF映画のクラシック的作品、スタニスワフ・レムの小説をもとにしている(けどだいぶアレンジあり)とのこと。
1963年にこんなSFが作られていたということには感心するし、後のSF映画に影響与えたかもと言われればそうかもねと納得してしまうストーリー。
でもこの映画というより原作の力も大きく占めてると思う。
先進的な宇宙探索のはずが遭遇するのは謎の漂流宇宙船、放射能、先人たちの死体、絶望的な閉鎖空間、など、近年の映画で観たことある要素がたくさん。
CGがなかった時代におそらく工夫を凝らしまくってできあがった宇宙と宇宙船内の描写はモノクロでちょうどいい。今見ることによるチープ感がうまいこと緩和されて味わい深い世界観になっていた。
レム原作の映画というと近年観た「ソラリス」が印象に残ってるので、またとんでもない絶望的鬱映画なんじゃないかと構えていたが、希望のある終わりかたは一周回って意外だった。
88分という尺もいい。無駄がなくタイト。