シネオタ

イカリエ-XB1のシネオタのネタバレレビュー・内容・結末

イカリエ-XB1(1963年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

傑作。いや大傑作!

2163年、宇宙船イカリエXB-1に搭乗した20数名の男女。地球外生命体を探索する目的で宇宙時間2年(地球時間では15年に相当するらしい)の長旅に発つ。味気の無い宇宙食と閉鎖空間で少しづつおかしくなっていく搭乗者たち。
そんな中、浮遊する20世紀の古い宇宙船を発見。中で目にしたものは毒ガスで窒息死した人間、殺し合った船長たち、核爆弾…。

「人間の宇宙船を見つけても二度と乗組員を送らない。20世紀の人間はアウシュビッツやヒロシマを引き起こした野蛮な人間だ。私たちの祖先では無い!」

紆余曲折を経て、遂に地球外生命体らしきモノを発見する。そして彼らがイカリエを守っていてくれた事も判明。乗組員たちは希望に満ちた表情を浮かべる。(新しい生命も誕生!)

本作は共産主義下のチェコで創られた作品。共産主義からの脱出、また自分たちを守り救い縋れるもの、即ち「神」を希求する物語だ。
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