ラブラドール

カヴァルケードのラブラドールのレビュー・感想・評価

カヴァルケード(1933年製作の映画)
3.2
1934年、第6回アカデミー賞作品賞受賞作品。
1900年の新世紀を迎えた1つの家族が戦争という時代背景の中で葛藤しながらも過ごす約30年程の期間を描いた作品です。
歴史的な背景でいうと、ボーア戦争から第一次世界大戦までとエンディングでその後の10年ほど後が扱われています。

約2時間という限られた時間の中で色々と描こうとしているため、1つ1つの出来事が比較的軽めに描かれている印象で、鑑賞していても感情移入する前に話がどんどんと進んでしまいました。

戦時の出兵や帰還の際はまさにお祭りのような様相で当時のイギリスの国力の強さも感じられました。
今でもイギリスの第二の国家とも言われるエルガーの『威風堂々』なども流れて、愛国歌としてイギリス国民に愛されるようになった背景なども感じることができました。
作品賞作品としては多少物足りない感じもしますが、それは日本人としてこの作品を観たからかも知れません。
イギリス国民としてこの作品を鑑賞すれば感じ入るものがあるのかも知れませんね。

※アカデミー作品賞 56/92鑑賞済