風来のリヨナ

ブラジルから来た少年の風来のリヨナのレビュー・感想・評価

ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)
3.9
”いい出来だ”

ナチの残党を追ってるリーバーマン氏の元に入ったある活動家青年からの連絡。その内容は南米パラグアイにて”ナチス会”の連中が立てているという計画で、”94人を所定の期日までに世界各所で殺す”、”全員65歳の男性で公務員”、”ユダヤ人でも無い”という良く分からないもの。

条件はあるとは言え、それでも膨大な数の死者のリストから不審な物を当たっていくリーバーマンだったが、全く離れた2つの家庭で全く同じ顔の黒髪青目の少年がいることに気付き…みたいな。

名前だけ知ってた70年代の上質サスペンス!
あれ?この少年…?と思ったタイミングでリーバーマンさんも疑問に思ってくれたりしてストレス皆無。主役はお爺さん、敵ボスもお爺さん、殺し屋もお爺さんという具合に画面が不思議な和やかさ…

しかしお話自体はとある思考実験をそのまま映画にしたような重厚ストーリーで、丁寧に明かされる組織の目的の(あっ…)って感じとか…最後半からオチにかけての正解とも不正解ともなんとも言い難い澱みとか…”良い”…

あなたならどうしますか?どう思いますか?そういう話を観賞後にするのが楽しいと思います。しよう!

個人的に気に入ったのは、名前リストのホワイトボード、犬への指示が”アクション” ”カット”なとこ、老人対老人の取っ組み合いです。
風来のリヨナ

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