イチロヲ

チーチ&チョンの コルシカン・ブラザースのイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
20年ぶりの再会を果たした双子の兄弟が、農民たちを虐げている悪徳摂政と対峙する。アレクサンドル・デュマ著「コルシカの兄弟」をパロディ化している、不条理コメディ。

ヒスパニック系と中国系のコンビ「チーチ&チョン」の主演映画第6弾であり最終作。元々はストーン・コメディを得意としているコンビだが、本作ではドラッグ描写を封印。主人公コンビの恋愛相手となる姫を、実際の妻が演じている。

赤子から青年までの時間経過を、すべて髭面のチーチ&チョンが熱演。知恵遅れ兄弟のデタラメな掛け合いが抱腹絶倒であり、肉体に受けた痛みが兄弟へと伝達される要素がコメディを引き立たせている。

脇役では、ミスターパンチ(人形劇のやつ)のようなメイクを施している、敵役の摂政が魅力満点。大衆の目前でギロチンショーを楽しみ、城の地下室で鞭打ちショーに勤しむ。頭のイカれた人間が敵役にいるときの安心感を得ることができる。
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