りょーこ

金環蝕のりょーこのレビュー・感想・評価

金環蝕(1975年製作の映画)
4.0
まわりは金色の栄光に輝いて見えるが、中の方は真っ黒に腐っている

いやいや、まわりも真っ黒だよ!どす黒いよ!!

そんな腐りきった政治のお話。

昭和40年の決算委員会で問題になった、九頭竜川ダム落札事件を題材にした小説の映画化です。

政界も財界も請負会社も新聞社も愛人も何もかも……
本当にどうしようもないな!
どいつもこいつも金!名声!自分!自分!自分!!

そして今も全くその実態は変わっていないのだから困ったものである。。。



昭和39年5月12日。
保守党総裁選が行われた。

当選した総裁は、最後くらいクリーンに故郷にダムを作りたいと宣言。

しかし案の定それまで癒着してきた建設会社や電力会社、そして政治家たちがでしゃばってきた。

挙げ句、総理大臣の妻からも圧力がかかり、総裁は辞任。

新総裁は上手いこと不正入札を行い、まんまと思い通りにコトを進めていく。

だが、嫌われ者の鉄砲玉議員が予算委員会で入札に切り込み……



仲代達矢目当てで観たけれど、金融王の汚い爺と三國連太郎が凄くて引いたw

仲代達矢は内閣官房長官。
淡々と表情も声のトーンも一切変えずに人を追い込む悪魔。

金融王は歯抜けのとんでも爺。
レミゼのテナルディエみたいな怖さを感じるヤバい人です。

三國はクソエロ国会議員だけれど、その分言うことは言うので気持ちが良い!
が、結局は自分が大事なただの政治家だった。

その他……
法務大臣に大滝秀治
幹事長に中谷一郎
愛人には中村玉緒
総理の妻は京マチ子
と豪華な面々☆

委員会で宣誓をしたところで、結局のらりくらりとはぐらかし、ウソをつき、挙げ句に記憶が無いなどと逃げる。

国民の代表であるはずが、国民の生活すら知らない気にもしていない、死人が出ても責任は微塵も感じない、そんなお偉方たち。

あー……
暗くなりますね(笑)

とにもかくにも、皆さま選挙には行きましょう。

権利の上に眠るものは保護に値せず
ですよ!
りょーこ

りょーこ