不安が不安の似太郎のレビュー・感想・評価

ファスビンダーがテレビ用に手掛けた女性ならではの不安心理を抉った怪作。

現実逃避を繰り返す主人公の女性の内面に肉薄する仕方が、如何にもファスビンダー流。自分が自分じゃないような、違和感。

身近に迫る自分自身の「死」の予兆を感じ取った主人公のパラノイアっぷりがやや冷笑的に描かれている。徹底してシュールな画作りといい、やはりファスビンダーは才人。

ラストはもう少しオチが鮮明なら尚良かった気がする。まあ元がテレビ映画なのでしょうがないか。😔

• #ファスビンダー祭り