デパルマ

ジプシーのときのデパルマのレビュー・感想・評価

ジプシーのとき(1989年製作の映画)
3.0
アリストテレスは『詩論』の中で、「ヒトは『再現(ミーメーシス)』を好む。現実そのものを見るのは不快で、現実を模したものを見るのを喜ぶ。ヒトにとって現実は複雑すぎて理解できないが、現実を単純化し『わかりやすい物語』として観客に提示されたとき理解できる」というようなことを書いているそうだが、喜怒哀楽がごちゃ混ぜになったようなクストリッツァの世界観はこの意味で、単純化された『わかりやすい物語』ではないと思う。だから彼の映画はシンプルな筋書きにもかかわらずどうにも咀嚼できない感じがするし、妙な肌触りのする映画として記憶に残り愛されているのではないか。内容はだいたい『ゴットファーザー』で間違いない。
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