みかん

もののけ姫のみかんのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
4.0
子供の頃夢中になって何度も見た大好きな作品。久しぶりの鑑賞。
自然に生きるものと人間がどうやって共存していくのか。自然と人間は交わることはないけれど、アシタカはサンやエボシと出会い、人間の罪と自然への畏敬の念に打たれ、人間としての在り方を見つめ直し葛藤していきます。
そんな中でアシタカの言う、“曇りなき眼で真実を見定める”っていうのは真理ではあるけれど、それが一番難しいことだよなぁと思う。
現実の世界も同じことで、きれいごとだけで解決できない問題もたくさんあるし、いろんな感情に左右されるし、それで痛い目にも合うけど、そういうことを経験して少しずつ変わっていくしかないんだろうな、と脱線気味なところまで思考が飛んでしまいました。
この作品で一番好きなキャラクターはエボシ御前。彼女は自然界にとっては悪かもしれないけど、村人たちにとっては希望であり支えとなる存在。大人になって見返したときに、人の業の深さ、醜さ、美しさ、優しさが表れていて、なんていうか、一番人間らしいキャラクターだったんだなぁと気づかされました。
本作は音楽も素晴らしくて、サントラは今でもよく聴いてます。
「アシタカ聶記」、「出会い」、「修羅」、「東から来た少年」とか特に好きで、一瞬であの世界に引き込まれる。何度聞いても震えます。
ちなみに、上映当時も映画館で見ましたが、子供すぎて誰と行ったとか全然覚えてないにもかかわらず、満席で立ち見したってことだけは覚えてる。
シネコンでは今じゃありえないですねー。
懐かしい思い出。
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