皆、何かを背負っている
アシタカは もらった祟りの痣を
サンは 山犬の子という 不本意な生まれを
エボシは やりたいことはあるが 男を信用できず 武装をやめない
モロも乙事主も同じく
それぞれの事情と言い分がある
(ケモノらなんで^_^ 掴みにくいかもしれないけど
人も含めて皆 種の違う生きものだと 眺めてみると面白い)
だから
戦いになってるけど
戦う事自体が 既に虚しさ満載なのよね
アシタカは シシ神に傷を癒してもらったけど
祟り(痣)は消えなかったし
サンは 山犬として戦うけれど
森じゃ どこ行っても人間扱いされ
里では もののけ呼ばわり
つまりどこ行っても のけもの扱いで
森では 母となったモロなしじゃ生きてけない
↑もののけ姫というよか、のけもの姫だわ
(居場所のなさ、という意味では「千と千尋〜」のカオナシに近いね)
だから アシタカに
「黙れ小僧!」の一喝なのですよ
そばにいてやる?
お前に、サンの何が癒せるってんだい!ってモロの怒りなのよ
シシ神が 石火矢で撃たれたアシタカの傷を癒したのは
サンと同種のアシタカを ここで見殺しにしたら
彼女の行き場は 本当になくなると
知っていたからなのかもしれない
ま、ともかく
ニンゲンと
ケモノと
自然(神)の
収めようのない 三つ巴の戦い
「情けは人の為ならず」といいますが
…癒しも人の為ならず
だねぇ。
ラスト
風がすべてを吹き飛ばし
草木萌える野山を見て ジコ坊がぼやく
「いや~馬鹿には勝てん」
馬鹿も最期まで通せば 信念になる
アシタカは
癒しなど よそからもらうものではない
と、知っていたのではないかしらん
巻き込まれても 最後まで自分をとおしたから
手のひらまで広がった祟りは
ただの痣になったのね(´∀`*)