映画館復活の第一弾はもののけ姫。
いやーやっぱすげえええ!
小学生の時に初めて映画館で見たジブリ映画が「もののけ姫」。
実家にはパンフレットも残っているが、当時は首が飛んだり、猪が叫んだりするところに終始怖がっていて物語に集中できていなかったと思う。笑
大人になってからもテレビで幾度となく見てきた作品だったが、映画館で観ると予想外に色々な気づきがあった。
気づき① SEがヤバイ
映画館で観るとテレビでは聞こえなかったSEがめちゃくちゃ聞こえてくる!
特に序章の占いババアのシーン。
布の上に貝殻とか石を投げる音。
会話の中でずーと「パチ...パチ..」とたいまつの炎の弾ける音が微かに聞こえる。
そして葉を揺らす風の音。
アシタカが立ち上がる時に擦れる畳の音。
冒頭の久石譲の神曲からの一気に静まり返ってこのシーン。
SEだけの会話劇。
ここで一気にこの世界の奥行き、リアリティーが出ていた。
家で見ていたらエアコンの音でかき消されてしまうほどの微かな音。
ただ、このSEがあることでアニメーションが実写に見えた。
すごい。
この音の強弱、緩急を上手く操れるアニメーション監督がまだまだ少ない気がする。
ジブリの音効さん達はパねぇ。
気づき② 絵の画質、色の綺麗さがヤバイ
セルアニメの良さがここにきて存分に発揮されている。
大スクリーンで見るからこそわかる手で塗っている感。
そして撮影時に付いたであろう若干のノイズ。
当時はない言葉をあえて使おう。
めっちゃエモい。
エモエモのエモじゃ!
おそらくプロジェクターの技術が上がり当時の劇場上映よりも鮮明に映し出されているであろう、彩色スタッフ、撮影スタッフの努力の結晶。
セル画枚数144000枚。
途方もない作業良くがんばった。
1枚も見逃さ無いように瞬きする時間を忘れてしまう。
そしてジブリの色を語る上で、
忘れてはならないのが保田道世さん。
本当に惜しい人を亡くした。
保田さんの配色センスはマジで神。
特にエボシの着物の配色が、好き好きの好き。
ジブリの彩色、撮影スタッフ達はパねぇ。
気づき③ 背景の美しさがヤバイ
もののけ姫の美術監督は、
男鹿和雄、
山本二三、
田中直哉、
武重洋二、
黒田聡の5人!
なんと贅沢な!!
背景だけで一体何レイヤー描いてるんじゃー!
シシ神の森はジブリの神たちの手で本当に神が宿っている。
自然と涙が出る美しさ。
ジブリの美術監督達はパねぇ。
気づき④ 声優陣がヤバイ
“サンの声優を知っているか。”
「はい!国民的ドラマになった逃げ恥で、今もなお、超絶かわいい ということを世に知らしめた石田ゆり子さんです!」
”黙れ小僧!“
強そうで弱い部分もあるサンの複雑な心境を、当時27歳の石田ゆり子が絶妙な声で表現している。
15歳のサン役ならもっと若くてフレッシュな役者を選びそうなとこだけど、さすが!
しかもアシタカとのお守り事件もあるカヤも石田ゆり子が声を務めている。
二度と会えないと思っていた許嫁と同じ声の女の子が森でオオカミと暮して人間と戦ってたからそりゃ惚れちゃうわな!
そして、声色を変える天才、田中裕子。
ガチガチのアニメーションでもアドリブをかます西村雅彦。
駿より生と死に詳しく完全菩薩について熱く語る美輪明宏。
84歳なのに声の迫力の次元がすごすぎる森繁久彌。
個性豊かな役者陣をここまで上手いこと使えるのはさすが。命が吹き込まれる。
記者会見やら舞台挨拶の役者陣の挨拶も尽く面白い。
ジブリのキャスティング力はパねぇ。
気づき⑤ メイキングがヤバイ
もののけ姫には「もののけ姫はこうして生まれた」という劇長のドキュメンタリー作品がある。
その長さ何と400分!(6時間40分!)
ずーっと見たいと思っていたが、買うタイミングを逃していたこのDVDを、リバイバル上映を見たことをキッカケに買うことにした。
DVDは3枚組で、昨日1枚目を見た。
すごく内容が濃く、ダーツの旅のナレーションの真地勇志さんが優しい声で解説してくれるので全然飽きない。
食い入るように2時間画面に張り付いた。
2枚目と3枚目を見たらまた気づきが増えるはず!
増えたらちょくちょく更新予定。
...っと思っていたが、語りたいことが多すぎるので、こちらのDVDのレビューに書くことにします!
まだ劇場で見てない方は、このドキュメンタリーを見てから行くと、見どころだらけになって最高に贅沢な楽しみ方が出来ると思います!
とにかくジブリの宮崎駿はハンパねぇ!!
新作は20人のスタッフで1カ月1分のペースで1年で12分。すでに3年間かけて作ってるらしい。
あと3年で完成させる予定とか。
ドキドキが止まらない!!