るうぶる

もののけ姫のるうぶるのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
5.0
ちょっと、、、感動に打ち震えるな。劇場で観る「もののけ姫」は。。
これだけの深度のある話を創った宮崎駿。
観る人の心臓を震わす音をあてた久石譲。
「生きろ。」とコピーを付けた糸井重里。
日本の宝だよね。

でも今作を「もののけ姫」とした鈴木敏夫P、あなたは間違った。これは「アシタカせっ記」だよ。売る為だったとはいえ、かなりミスリードされてしまう。

23年前に観たはずなんだけど、ほぼ記憶になく、公開当時は「なんか、、よくわかんねー」っつって帰ったな。。。今作を飲み込むにはそれなりの経験と知識のインプットandアウトプットが必要ということか。とりあえず、当時の自分にモンゴリアンチョップかますか。なんと思慮の浅い大学生だったこと。

いつも映画を観る前は、極力、前情報を入れず、皆さんのレビューも自分のレビューを上げた後に読むのですが、今回は考察やレビューをガッツリ読んでから鑑賞しましたよ。えぇ、もうコレを劇場で観る機会はないでしょうしね。ガチでマジです。

この世界はとことんグレー。そんな揺蕩う(たゆたう)グレーの中で、立つ位置、視点によって、白黒の判断をし行動するのが私たち。
単純化すれば訴えやすく感動も呼びやすいだろうけど、切り捨てられた枝葉にも物語があり、それらがないと機能しないこの世界の複雑さを、厳しさを、当て付けられた。安易な解答を出すことは許さない、宮崎駿監督のそんな意地を見た気がする。

「必要なことはすべて描くけども、わかるようには描かない」(宮崎駿 談)

いやいや、メタファーが過ぎるΣ(-᷅_-᷄๑)
宮崎駿監督の思惑通りに鑑賞できた人は何人いるかな…。
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