コーディー

心のカルテのコーディーのレビュー・感想・評価

心のカルテ(2017年製作の映画)
3.7
リリー・コリンズ、キアヌ・リーヴス出演の摂食障害をテーマにしたネトフリ映画。

拒食症に苦しむエレンは病院の治療も効果を生まず入退院の繰り返し。見かねた継母は急進的なメンタルケアで有名なベッカム医師に望みをかける。そしてエレンは彼のプログラムである摂食障害と闘う人たちが共同生活をおくるグループホームに入ることに、、、

肋骨がクッキリ浮き出るほど痩せ細ったリリー・コリンズの体を張った役作りがとても痛々しいし彼女自身も過去に拒食症で苦しんだ経験があるらしく、そこに映ってるのは演技と言うより紛れもなく患者の説得力。単純に凄いなって魂の込もった演技に観入りました。

チョコケーキに触れることすら苦行であったり食べるって考えるだけで世界が終わる気がする。原因は様々やけど痩せへの脅迫観念や成熟への拒絶、幼少期のストレスなど心の不安をコントロールするための表示。
理解するのは簡単じゃないけど彼らの日常を描くことで聞こえてくる心の叫び、逃げずに向き合う姿を通してこの病への理解を深め、生きるとは?へのひとつの道標となるような映画やったと思います。

と、まあ重めな映画やけど結構自虐的に病をイジるコミカルなシーンもあったりと緩めてくれるし、〝エマ・ストーンってデブよね〜〟みたいな特有な視点もニヤッとさせてくれるwあとホーム唯一の男性ルークのお調子者やけど気さくで良いやつキャラも和み要員になってた。
ベッカム医師を演じるキアヌも安心感あるキャスティングで映画が締まってました。