茜

H・P・ラヴクラフトの ダンウィッチの怪の茜のレビュー・感想・評価

3.0
ロジャー・コーマン制作総指揮の70年代B級ホラー。
監督さんはコーマン先生の映画で美術担当をしていた方。
クトゥルフ神話のお話だそうで、原作とは異なる内容になっているらしいんだけど、その辺りは知識がないので特にピンと来ず…。

ダンウィッチという村に住む青年が、とある教授の元へ世に一冊しか存在しない本の貸し出しを求めてやってくる。
そんな青年に惹かれた女子大生が彼の自宅に招かれるが、それはとある儀式に彼女を利用するためだった。

原作ではかなり巨大でおぞましい怪物が登場するらしいんですけど、そういった迫力ある描写は期待出来ません…。
もう50年も前の映画なのでその辺りは致し方ないんだけど、どうしても今観るとショボく感じられてしまう。
でも怪物が迫ってくる時に聞こえてくる「ドクン、ドクン」っていう心音や、襲われるシーンをモノクロ画面でチカチカ見せたりとか(ソラリゼーションっていう技法だそうで)何かしら緊張感を増す工夫がなされている。

これ尺収まりきるのかしらん…とボケーッと観てたら、最後の呪文合戦がちょっと面白くて笑っちゃいました。ケジマ!
終わり方も何だかあっけないし、やはり50年前では表現範囲に限界もあるだろうと思うので、現代技術で壮大にリメイクしたら楽しそう。

オープニングのアニメーションと音楽がお洒落でかっこいい。
茜