シズヲ

エル・ドラドのシズヲのレビュー・感想・評価

エル・ドラド(1966年製作の映画)
3.7
後遺症持ちのガンマン、酒浸りの保安官、射撃下手の青二才!どうにも頼り無さげなメンバーwithラッパ吹きのおっちゃんが軽口を叩き合い、プロフェッショナルとしてやるべきことをこなしていく痛快ぶり。保安官役のロバート・ミッチャムの何とも言えぬ憎めなさ、後半からの頼もしさは特に印象深い。若き日のジェームズ・カーンも良い味を出している(ソードオフ・ショットガンで戦うのが爽快で良い)。掛け合いもユーモラスなのでクスリと笑える場面が多め。ガンアクションもあちこちに盛り込まれているけど、リボルビングライフルに弓矢、投げナイフなど珍しい武器が活躍しているのも面白い。

導入部を越えてからの大筋はほぼ『リオ・ブラボー』まんま。アル中を克服する仲間を中心としたパーティ構成だったり終盤に人質交換イベントが発生する点など随所に類似性が見られる。こういったセルフリメイク的設定は後の『リオ・ロボ』とも共通する。長尺であっても明朗かつ直線的だった『リオ・ブラボー』の方が好みだし、良くも悪くも緩やかな牧歌性もそこはかとなく受け継いではいるけど、本作もこれはこれで十分面白い。前作は悪役の印象が今一つだったのもあり、今回はクリストファー・ジョージが渋い悪役ガンマンとしてなかなかの存在感を示してくれるのも嬉しい(やむを得ないとはいえ決着は無慈悲で呆気なかったけど……)。
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