OASIS

セクレタリーのOASISのレビュー・感想・評価

セクレタリー(2002年製作の映画)
3.4
男性経験ゼロで超ネガティブな女性が、就職した弁護士事務所でSM的な教育を受け続けるうちに快感に目覚めていくという話。

心が苦しくなる度に自傷行為をしてしまう主人公が、その癖を見破られてしまった上司にドSな振る舞いをされてしまうという胸キュンなシチュエーションの中で、女子がイケメンにされたい行為ナンバーワンの「壁ドン」に匹敵する「尻パン」が炸裂する。

主演のマギー・ギレンホールが女友達に似ていたりするのでフルヌードを見たとしても全く興奮はしなかったが、その丸く張ったお尻をスパンキングされたり、放置プレイをさせられたりと、彼女が好きでそっち系の趣味がある人からすれば、そんな行為を甘んじて受け入れている姿には堪らないものがあるのではないだろうか。

男→女への行為という事で、S気質な男性またはM気質な女性へ向けて贈られたものとは思う。
SMプレイをしているような感覚ではあるが、そこにはムチやロウソクという痛々しいアイテムは出て来ずに、焦らし焦らされるといった精神的な追い詰めがメインになっている。

男上司のもったいつけ方が尋常ではなく、一回激しいお仕置きをしたと思えばその後何日も普段通りに過ごしたりと、Mな女性からすれば「あの時あんなにしてくれたのに、今度はいつしてくれるの...?」とヤキモキする事は間違いない。

彼も彼で、彼女への行為をやるべきかやらないべきかで悩むのだが、それがまた「早くやっちまえよ!」というもどかしさを感じさせ、焦ったさを募らせる。
段々と「二人の放置プレイ合戦を見せられているのか?」という不思議な感覚にさせられた。

自分の性癖に気付きながらそれを隠そうとするよりも、自ら曝け出して受け入れてくれる人を探す方が近道だし気が楽かもしれない。
そんな事を思う映画だった。
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