このレビューはネタバレを含みます
炭鉱を逃げ出した坑夫が誤認から殺されて幽霊になって後から殺されたり死んだりする輩の幽霊とともに成り行きを見るお話。劇伴や音響が素晴らしい。
坑夫こと井川比左志や殺し屋こと田中邦衛が意外なハマり方。泥臭さが伝わってきて楽しい。「おとし穴」とは幽霊化した世界、ひいては社会的に疎外された存在を暗示しているのでしょうか?
全てを見ていた息子が走り去るのみというラストシーンは納得できず。文学的ではあっても、映画としてはイマイチ。
幽霊の目から見て、通りで男が振るハンマー(?)が見えていなかったのはどういう意図だったのか。ラストの少年も、表情がハッキリしていて逆に心情をよく分からないような印象でした。
映像としてはとても惹き込まれましたが、文学的に過ぎるようなシーンが多く、もうちょっと落とし込んで欲しかったなと感じた作品でした。