もものけ

恐竜の惑星のもものけのネタバレレビュー・内容・結末

恐竜の惑星(1977年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

謎の原子炉爆発により遭難した宇宙船の脱出艇は、地球に似た環境の惑星を発見し不時着する。
しかしそこは、恐竜が支配する原子の惑星だった…。

感想。
レイ・ハリーハウゼンが作り上げた技術ストップモーション・アニメを用いた特殊効果で、実写との二重写しでCGのない時代に映像法として確率させる効果がよくできた異世界遭難モンスター・パニック物で、古臭いチープな衣装や装備ながらも石器時代で生きる羽目になる宇宙船クルーのサバイバルを描いております。

冒頭で一番のブロンド美人でプロポーション抜群なヒロインが、最初に食べられてしまう驚愕の始まりに、ウソだろー!と叫んでしまいそうになります。
ラストまで生き残るのはエキソジックな浅黒い肌と、素朴な白人なので、エロティックなブロンド美人である白人よりも、エキソジック美人がもてはやされた時代だったのでしょうか。
お色家シーンは冒頭のみで、無駄なラブロマンスをダラダラ流さない潔さが評価できます。

作品の魅力は、なんといってもストップモーション・アニメで作られた恐竜。
コマ数の多い細かい動きでリアルに作られております。
中途半端なCGを使った"ジェラシック"なんとかというタイトルをやたら付けられるB級映画よりも、作り込みが素晴らしくよくできているので、思ったより楽しめます。

近代兵器はレーザー銃のみで次々となくなり一挺のみ、襲い来る恐竜たちから逃げ惑うのではなく、木を削り石を研いで原始人の進化の過程のようにサバイバルを繰り広げるクルー達の逞しさを、コミカルに演出していて、突然哀愁漂う雰囲気にしたり、ブツ切りなストーリー展開でありながらもサバイバル感が面白いです。

恐竜の種類も割と多く登場しており、恐竜同士の戦いなども盛り込まれているし、あっさり食べられてしまうクルーへの自然の情け容赦ない演出などもよいです。

帰る手段も救援も絶望的な状況で、社会を築いて原始人として始めるシュールなオチにニヤリとさせられ、なかなか楽しめたので、3点を付けさせていただきました。
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