青山

プレイタイムの青山のレビュー・感想・評価

プレイタイム(1967年製作の映画)
3.5
ジャック・タチ3本目。

パリの街を舞台に人々の生活を描いた群像劇......というよりは、年の風景をデッサンしたショートコントみたいな。例によってストーリーはなく、街自体が主役といった印象でした。
というのも、この作品に出てくるパリの街ーー空港やガラス張りのビルやカフェやオフィスーーは全てタチが作ったセットなのだそうで。そこで画面の真ん中から隅の隅までカメラに映る全ての人がきちんと細かい演技をしている光景は、映画というより緻密な構造物といった方がいいかもしれません。
もちろんいつもながらの小ネタも盛りだくさんなのですが、ここまで来ちゃうと映像の美しさに圧倒されて笑うに笑えなかったです......。

そんなわけで、ストーリー重視の私からするとストーリーない映画って途中でしんどくなるなぁと思いつつも、休憩挟みながらなんだかんだ全部見ちゃうくらいには映像に引き込まれました。
いつか私がお店を開いたら店内でこれ流すんですよ。
青山

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