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吸血鬼ノスフェラトゥのpikaのレビュー・感想・評価

吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年製作の映画)
4.0
初ムルナウ。
巨匠というか偉大な作家というか何だか伝説の偉人のような名前の凄さに興味津々ながらも見れる作品がほとんどない。
その中でも最もポピュラーな位置付けと言うのか、普通にレンタルもされてる今作から手に取って見てみたんだけどもめちゃくちゃ面白い。

二重露光やストップモーション、影の演出や特殊メイクなどで不気味な吸血鬼という存在を浮かび上がらせる見事な映像表現に心踊りっぱなし!
まことしやかなおとぎ話風の物語をペストと言う実際の恐怖に絡めたキャラクター造形や展開が見事。
ネズミがワラワラ出てくる描写や、棺桶が次々と運ばれていく不穏な雰囲気が漂よわせる死の匂いが恐ろしくて素晴らしい。
吸血鬼なるイメージを生み出したビジュアルインパクトは、100年近く経った現代でも通じるレベルの強烈さで、恐怖の感情と共に芸術性を肌で感じることの出来る傑作。

シンプルなようでいて寓話的に展開するドラマも魅力的で、虚構の物語ではなく実際の恐怖に恐れ慄いている人々へ向けて、希望の光を照らすことも忘れない着地も最高だった。
ドイツ表現主義サイコー!ご飯おかわり〜