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吸血鬼ノスフェラトゥのhorahukiのレビュー・感想・評価

吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年製作の映画)
3.8
不動産会社に勤務してる主人公。ドラキュラ伯爵(ノスフェラトゥ)が自分たちが住む街で物件を探してるらしく、社長に言われ山奥に住む伯爵に会いにいくことに。悲しむ妻。旅の途中で会う人皆に「屋敷には行くな」と言われ不思議に思うもなんとかたどり着く主人公。そこで会った異様な佇まいの伯爵に次第に不信感を覚え始め…という話。

吸血鬼といえば、イケメンが多いような気がしますが、今作の吸血鬼はイケメン要素は一切なし!ジャケの左側が吸血鬼なんですけど、見ての通り外見はおっさん。しかもイケオジでも何でもないただの不気味で気持ち悪いおっさんです(笑)

その不気味なおっさんがただそこに立っている。それだけで見ている者に恐怖を与えてしまうのがこの映画の凄いところ。吸血鬼というか、関わり合ってはならない異形の者としての圧倒的な説得力を醸し出すマックスシュレックという俳優が凄すぎる!あれでほとんどメイクをしてないというのが1番の驚きです。棺の中からスーッと起き上がってくるシーンは、吸血鬼としての威厳と嫌〜な気分にさせるような気持ち悪さを同居させつつ恐怖も感じる名シーンだと思います。

そんな感じで、映像による恐怖演出で魅せる作品なので、吸血鬼に襲われてワーキャー言うようなシーンはほぼありません。イケメンとのラブストーリーも勿論ありません!ただ、ペストという現実の恐怖とノスフェラトゥという非現実の恐怖をシンクロさせて、得体の知れない恐怖が次第に町を侵食していくような流れが面白かったです!

他の方も指摘されてますけど、当時の撮影技術的に夜の撮影が難しいらしく、夜しか活動できない吸血鬼が昼にしっかり活動しちゃってるのはちょっと笑いました(^_^;)ラストもちょっと雑だったので、そこは残念でしたね。それに物語としても少し雑に感じました。