ずっと観たくて、でも最寄りのTSUTAYAにはなくて、だから観ることができなかった今作。Netflixに追加されたので観ました。
個人的には今年のベスト入り確実です。
LAの大学で出会い、恋に落ちたアンナとジェイコブ。しかし、アンナはイギリスから来た留学生で、学生ビザの期限が切れたら故郷に帰らなくてはならなかった。さよならの前に旅行に出かけた2人。そこでの決断がその後の2人の未来を変えてしまうとは気がつかずに…。
今作は言ってしまえば、自業自得ではあります。恋愛にかまけて大切なことを見失っている、そういう意見が出るのも理解はできます。でも、それは私達がこの作品を客観視できる立場にあるから言えることだと思うのです。
朝起きて、恋人が隣で寝ている。でももう数時間後には帰らなくてはならない。そんなとき、誰でも「帰りたくない。」と思うはず。できることなら、恋人とずっと一緒にいたい。また会えると分かっていても、愛する人との別れは寂しいものです。
だから私は、2人の行動を否定したくないと思っています。大人げない、自業自得、現実を見ろ…いくらでも言えますが、もし自分が彼らと同じ立場なら？私も彼らと同じように苦しんだはず、もしかしたら同じ選択をしていたかもしれない。そう思わずにはいられないのです。LIKE CRAZY…切ないほどに誰かを愛したとき、現実なんて関係ないんだと思います。
でももし、今作を10年後に観たら、私も今作に否定的な感想を持つのかもしれません（笑）私は恋に落ちた彼らと同年代なのでどうしてもそっちよりになってしまうんでしょうね（笑）
Filmarksでの評価は高くないことは知っていましたが、映画祭での受賞歴もあるし、何より大好きなフェリシティ主演作だったので、絶対に観たかった。無事観ることができてよかったです。
調べてみたら、今作は監督と元妻の実体験をもとにしていて、演技も台詞も即興、撮影はキャノンのデジタル一眼レフカメラで制作費25万ドルと低予算で作られたものだそう。確かにドキュメンタリー映画っぽい感じではありました。フェリシティもアントンくんも自然体で素晴らしい。ジェニファーローレンスも出ていて、キャストもなかなか豪華です。音楽も静かだけど心に響くものがありました。定期的に観たくなる作品。
